脱・東京計画〜3児ワーママ移住ログ〜

より楽しく生きるために、移住も含めて暮らし方を模索している3児ワーママの生きる知恵を発信。

忙しくて本を読む暇がないワーママにこそ勧めたい本3選

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仕事に追われ、家事・育児に追われ、ワーママは本当に本当に忙しい。
「本読む暇あったら寝たい…」というのが本音ですが、そんな中でも「これは本当に読んでよかった!」と、私自身のその後の行動の指針となった本もありました。
今回はそんな本の中から「これだけはぜひ!」な3冊を、ご紹介したいと思います。

【知育・教育編】しつけに知育に教育…情報がありすぎて、「結局どうすればいいの!?」と迷ってる人におすすめ。

1冊目は「学力の経済学」です。

「学力」の経済学

「学力」の経済学

 
  • ご褒美で釣っては「いけない」
  • ほめ育てはしたほうが「よい」
  • ゲームをすると「暴力的になる」

こういったことは、育児している人は半ば「常識」として捉えていると思います。

けれど、このような「常識」がどう誕生したかというと、実は教育評論家や子育ての専門家と呼ばれている人たちの、「個人的な経験」だったりします。
だからこそ、相反する主張が出てきたりして、受け手側も迷ってしまう。

 

そこに一石を投じたのがこちらの本。
筆者は教育経済学者の「中室牧子」さん。


この本の特徴は、「ご褒美で釣ることの是非」や「テレビやゲームの影響」といった育児・教育の常識について、データを用いて明らかにしているところです。
そしてその結果は

  • ご褒美で釣っても「よい」
  • ほめ育てはしては「いけない」
  • ゲームをしても「暴力的にはならない」

というように、常識と反対の答えになるのがこの本の面白いところ。

上記の他にも

  • ご褒美は子どもの「勉強する楽しさ」を失わせてしまうのか
  • 「友だち」が与える影響
  • 教育にはいつ投資すべきか

などについて、教育経済学を用いて明らかにしていってます。

この本に書かれているのは「エビデンスがある」ことばかりなので、信頼に足ると思っています。


「育児書って胡散臭い…」と思っているタイプの方にもお勧めです。
我が家の場合、夫が「自分で納得しないと絶対動かない」タイプなので、この本は教育について夫婦で目線合わせするのに役立ちました。


【夫婦関係編】子育てしている中で、一度でも夫にブチ切れたことがある人すべてにおすすめ

2冊目は「子どもが生まれても夫を憎まずにすむ方法」です。

子どもが生まれても夫を憎まずにすむ方法

子どもが生まれても夫を憎まずにすむ方法

 

子どもが生まれるまでは仲の良い夫婦だったのに、子育てが始まった途端、マイペースに過ごす夫にイライラ…。
ちょっと子どもを見てて、とお願いするも、5分もしないうちにテレビ見せて、自分はスマホ…。
それを見て、夫への怒りが沸々と…。


…なんていう経験、結構覚えのある人、多いんじゃないでしょうか。

この本の筆者、ジャンシー・ダンは、フリーランスのライター。
この本は、彼女自身に子どもが生まれ、良好だった夫との関係が喧嘩ばかりになってしまったことに困惑し、あらゆる専門家に相談し、データや研究を調べ、実践していくノンフィクション。

 

この専門家が興味深いのです。
自分が夫に対して「キレて」しまうことについて悩んでいたジャンシーは、専門家に相談するのだが、この専門家がなんと、「元FBIの人質解放交渉人」
彼から聞いた「荒ぶる犯人と交渉するための7つのリスニング技術」を夫に伝授し、自分がキレそうになったときに、夫にその技術を使ってもらうことで、ジャンシーはキレることなくコミュニケーションが取れるようになっていきます。

 

そしてこの本のもう1つの特徴が、多岐に渡る情報。
「夫を憎まずにすむ方法」として、「夫婦間のコミュニケーション法」だけでなく、

  • 家事負担
  • 子どもとの過ごし方
  • お金の不安
  • 住居のレイアウト

など、あらゆる角度から問題点を明らかにし、解決法を示してくれます。

計415ページと最近の本にしては厚く、更に図解や無駄な余白などもほとんどないため、物理的な情報量としても多いです。
読んでいて、気づかされること、実践してみたいことが本当に多い。

 

私が読んでいて驚き、自分の生活を見直そうと思った箇所をご紹介します。

エレン・ガレンスキーという研究者が、「働く親について子どもがどう考えているのか」についての調査を行った結果、驚くべき結果が出たというのです。
以下引用します。

彼女は子どもたちに、こう尋ねた。

 

あなたの願いごとが1つだけ叶うとします。それはご両親の仕事があなたの生活に影響を与えている、そのあり方を変えるものです。どんな願いごとを望みますか?


そしてエレンは、大人に子どもの答えがどのようなものであるかを想像させた。

ほとんどの親が、もっと一緒に時間を過ごしたいと言うのではと考えた。しかしそうではなかった。

子どもたちのもっとも熱烈な望みは、両親のストレスが少なくなってほしい、そして両親の疲労が減ってほしいというものだった。

これを言い当てた親は全体のたった2パーセントだった。
(ジャンシー・ダン『子どもが生まれても夫を憎まずにすむ方法』245Pより)

私も完全に、自分の子どもたちは「『もっと一緒にいたい』と思っている」と思っていたし、そのために、自分に負荷がかかっても、子どもとの時間を捻出せねば!と思い込んでいました


でもその行動が、もしかしたら私たち家族にとって、かえってマイナスの効果を生み出していたのかも…と気づき、自分の体調やストレス解消の優先順位を上げるようにしました


【仕事と家庭の両立編】仕事も家庭も中途半端…と悩んでいる人におすすめ

3冊目は「育児は仕事の役に立つ」です。

育児は仕事の役に立つ 「ワンオペ育児」から「チーム育児」へ (光文社新書)

育児は仕事の役に立つ 「ワンオペ育児」から「チーム育児」へ (光文社新書)

 

もっと思い切り仕事したい!時間足りない!と思いつつ、何とかタスクをこなし、急いで保育園迎えに行った後は、夕食・お風呂・歯磨き・寝かしつけ…と、もっとゆっくり子どもと向き合いたい!時間足りない!と思いつつ、フラフラになりながら家事・育児をする…。

すごく大変だし頑張ってるのに、何だかどちらも中途半端な気がする

ワーママだったら、誰しも抱えている悩みかと思います。

この本は、そんな仕事と育児の両立に悩む親に対し、「育児は仕事の役に立つ」という、目からウロコ、かつ大変励まされるメッセージを発しています

 

この本は浜屋裕子さんと中原淳さんという、2人の研究者による共著です。
浜屋裕子さんは、いくつかの企業でのビジネス経験を経て、東京大学大学院に入学。
東京大学で「人材開発」の分野で准教授(当時)だった中原淳さんの研究室に入ってきたそうです。
浜屋さんが大学院でやりたかった研究「育児の経験が、ビジネスパーソンの仕事上、どのようなポジティブな影響をもたらすか」が、本書のベースとなっています。

 

この著者の特徴ともいえるのが、このお二方とも、現役で共働きで子育てしている人たち、いわゆる「ワーママ」「イクメン」であるということ。
本の主題は浜屋さんの研究結果についてですが、著者自身も修羅場をくぐり抜けてきていることもあり、机上の空論にならず、内容に真実味があります。

 

この本では、共働き家庭が目指す育児を「ワンオペ育児」ではなく夫婦を中心とする「チーム」が協働連携して達成する「チーム育児」とすべき、としています。
「チーム育児」とは、


家庭内での協働、育児情報の共有、家庭外の機関との連携を通してさまざまな人々と協力して育児というプロジェクトを達成する、新たな育児モデル

とのこと。

そして、このチーム育児における「協働の計画と実践」と「家庭外との連携」が、職場でのリーダーシップ行動の向上につながるということを、調査で解き明かしているのです。

ここでいう「協働の計画と実践」とは、『配偶者と役割分担を取り決めたり、それぞれの仕事の状況や体調など、いろんな事情が変わった時にすり合わせをして、また役割分担を書き換えるといったこと』


「妻の仕事の繁忙期に合わせて、夫は仕事のピークをずらして残業ができるようにする」「共通のスケジュールアプリを利用するなどして、常にお互いの仕事と家庭の用事を把握できるようにする」
といったことでしょうか。

 

また、「家庭外との連携」とは、『保育園との関係づくりやトラブルシューティング、保育園関係のイベントや他の保護者との関係づくりなど』。
本では

共働き育児に欠かせないこうした「家庭外での関係づくり、関係の強化の活動」を積極的に行うことがリーダーシップ行動の向上につながっています。

としています。

捉え方によっては「雑務」でしかない、保育園に関わる様々なことも、仕事上の成長につながるんだ…と考えれば、取り組み方も変わってくるし、精神的にも楽になるな…と私は思いました。

また、この本の中でとても印象的だったのが、
「チルドレンファースト」ではなく「ファミリーファースト」
という言葉。

ファミリーファーストとは、「子どもの幸福を最優先にして家庭の意思決定を行うのではなく、家族メンバー全体の幸福度の総和を最大化することを目指して、家庭のすべての意思決定を行う」ということです。
いっぽう、チルドレンファーストとは、「親が多少犠牲をはらってでも、子どもを最優先して意思決定しよう」ということです。

続けて著者の中谷さんは、「『チルドレンファースト』で親が犠牲になると、その不満はいつか子どものほうに向くからです」とも書かれていました。

 

この本を読むまで、私は完全に「チルドレンファースト」になっていました。
それで自分も納得して、いつも笑顔でいられればいいのかもしれませんが、実際は「なんで私ばっかり我慢して…」という思いもぬぐえず、イライラすることも多かったように思います。


夫が「子ども最優先」ではないことに対しても、モヤモヤしており、少しでも自分のことを優先させようとしたら、突っかかり、喧嘩になっていました。

 

ですので、「ファミリーファースト」=「家族メンバー全体の幸福度の総和を最大化」という言葉を見たときに、ストンと腹落ちして、すぐ夫にも「『ファミリーファースト』を目指そう」と共有しました。

そこからは、隔週に一度、夫と子どもたちだけで夜過ごしてもらい、自分は興味分野の勉強会に出席したりと、罪悪感なく自分の時間を持てるようになりました。

良質な情報は、きっとワーママ生活を助けてくれる

世の中に育児情報は溢れていて、そして残念ながら、エビデンスが不確かな情報も多く出回っています。
一方で、科学的根拠に基づいた、信頼のおける情報もあり、それらはきっと、ワーママ生活を助けてくれるはず。


現に、私は今回ご紹介した3冊の本に随分励まされたし、行動の改善のきっかけにもなりました。
今でもよくパラパラとめくり、前回とは違うところで、「そうか、そうだよなぁ。これ実践しよう」とヒントをもらっています。
(子どもは成長するので、悩みも月単位で変わりますよね…)

 

何も、最初から最後まで、しっかり読み通す必要はなく、目次で気になるところだけ読む、でもいいと思います。
忙しいワーママ生活が、楽しく、より充実したものとなりますように。